成長株の売却タイミング

株式を売るタイミングは買うタイミング以上に重要です。利益額が確定するのも、損失額が確定するのも株を売ったときですからね。損をしているうちは売らずに塩漬け…する訳ではありませんよ(笑)塩漬けは資金効率が悪いので悪手です。利益は伸ばし損失は最小限に抑えるのが成功の基本です。名著「オニールの成長株発掘法」で述べられている内容を基に、成長株の売却タイミングを学びましょう。一部管理人けろの追加ルールも併せてご紹介します。

利益を出すためには?

株式投資で利益を出すにはどうしたらよいのでしょうか?3つの例を見ながら考えてみましょう。

例1:大きく勝って大きく負ける

取引成績資産(万円)
0回目0%100
1回目-50%50
2回目20%60
3回目20%72
4回目20%86
5回目20%104

2回目以降は+20%の利益を4回連続で上げていますね。しかし1回目に-50%の損失を被ってしまっています。損切りを躊躇ったせいで傷が広がって…ということでしょうか(^_^;)。1回の大負けが効いて最終的なリターンは+4%になっています。大負けの影響は大きいですね。このような事態は絶対に避けなければいけません。-50%の損失を取り戻すためには+100%の利益が必要です。+100%利益を得ることはとても大変です。投資をする上で大きく負けないことは何より大切です。

例2:勝率は高いけどたまに大きく負ける

取引成績資産(万円)
0回目0%100
1回目1%101
2回目4%105
3回目2%107
4回目-10%96
5回目5%101
勝率80%,平均利益+3%, 平均損失-10%,⇒結果:+1.3%

+1万円の利益で終わりました。勝率は80%、勝った時は平均して3%の利益を出しています。一方で負けるときは大きく負けていますね、-10%です。5回目終了時点の成績は+1万円でした。儲かってはいますが、勝率80%にしては物足りないですよね(^_^;)。勝率が高くても、小さく勝って大きく負けてしまうと思うような利益を上げることはできません

例3:勝率は低いけど負けは小さく、勝ちは大きく

取引成績資産(万円)
0回目0%10000
1回目-6%94
2回目20%113
3回目-6%106
4回目-6%997
5回目10%110
勝率40%,平均利益+15%, 平均損失-6%,⇒結果:+9.6%

+10万円の利益を上げることができました。でも勝率は40%しかありません。半分以上負けていますね(>_<;)。しかし勝つときは+15%もの利益を上げています。負けるときは-6%に抑えることができています。勝率が低くて利益を大きく、損失を小さくすることができれば利益を上げることができます。損小利大ですね!

3つの例を見てきましたが、如何でしたか?利益を出すために最も大切な習慣は小さく負けて大きく勝つことです。この習慣さえ守れれば、経験を積むに従って勝率が上がり利益が大きくなっていきます。

売りの基本ルール:利益確定+20%,損切り-8%

オニールの成長株発掘法で紹介されている売りのルールは単純明快です。購入価格(=ピボットポイント)を基準に利益確定のタイミングは20%の時点、損切りは-8%の時点です。著者オニールが研究した膨大な事例の中で、多くの大化け銘柄が20~25%の上昇後に一旦調整期間に入っていたこと、適切なベースを形成した銘柄がピポットポイントから8%以上下落することはないこと、という事実を基に設定されたルールです。私の実体験や日本株の過去チャートを研究した結果も同じような傾向でした。20%を超えて欲張って持っていても大体落ちていきます(^_^;)。またCANSLIM投資の適切なタイミングで購入すれば-8%落ちてくることもほとんどありません。

20%以上の大きな利益を狙うとき

せっかく厳選した銘柄の株価がぐんぐん上がっているとき、どこまでも株価が伸びるのではないかと思ってしまうことがあると思います。yahoo ファイナンスの掲示板などを見ても、「まだ安すぎる、さらに2倍にはなる」などと楽観的なコメントが目立っていたりします。しかしオニールの研究例では、多くの銘柄が+20~25%あたりで一旦の天井を打ち調整に入ります。私の経験でも欲張らずに利益+20%あたりで売るのが正解のケースが多いです(^^;)。

利益確定の例外ルール

オニールの成長株発掘法では例外的に+20%を超える利益を狙える条件を示しています特に強い値動きをする銘柄、具体的には2~3週間で+20%の値上がりが見られた銘柄は最低でも8週間保有継続することを推奨しています。8週間以降の売却タイミングは天井シグナル(クライマックストップ)を見つけた場合となります。

クライマックストップのサインは次の記事で紹介しています。

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けろ流追加ルール

短期間で20%超の上昇が見られた場合でも保有株式の30~50%程度を売却し、一部利益確定するようにしています。+20%の利益でも、4回繰り返せば資産は2倍になります。利益を伸ばすことはもちろん重要ですが、確実な複利の効果で資産を徐々に伸ばしていきたいと考えています。利食い千人力です。

ピボットラインを上抜け後に大きく調整した場合

カップウィズハンドルはとても強い株価上昇のシグナルですが、弱気相場の到来や悪材料によって-8%の損切ラインを割り込んでしまうことがあります。残念ですが例外なくルールを守って損切りしましょう。落ち込むことはありません、近いうちに再び買いポイントが訪れる可能性が高いので継続監視することをおすすめします。瞬間的な下落の場合は同じ1,2週間でピボットラインを上抜けした際に購入してもよいでしょう。また弱気相場によって株価がずるずる下がった先で新たなベースを形成することがありますので、ピボットライン上抜けでエントリーすることができます。一例としてペッパーフードサービス(3053)がダブルボトム失敗後にカップウィズハンドルを形成した例を下に掲載しました。

以上がCAN-SLIM投資における売却タイミングでの基本です。銘柄選定と購入&売却タイミングの3つが揃ってはじめて真価を発揮する投資法なので、売却タイミングもしっかりと学びましょう。

売りのルールをうまく機能させるには、適切なタイミングで株式を買う必要があります。チャート分析から適切な買いタイミングを見つける方法を次の記事で紹介しています。

404 NOT FOUND | かえるの成長株発掘法
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